下り坂を楽しもう

人生を折り返して、下り坂も終わりに近い爺の戯れ言

ある雑感

先日、番組の中である高齢者が映し出されていた。
高齢でも働かざるを得ない人たちとして。
それに、いま働く高齢者の怪我が増加していると。
でも、不安定な労働条件だから、労災にならないらしい。
その中の人の通帳が画面に映し出された。
その金額を見たら、自分の年金受給額とほぼ同額だった。

あのとき、私は困窮している高齢者であることを、まざまざと見せつけられた。
その高齢者は、ペットの犬を飼っておられた。
あのペットに毎月いくらぐらいかかるのだろうか。
まだペットが飼えるぐらいの余裕はあるのかな。
まだまだ、これからも削ぎ落とすすべを探そう。

以前はあれほどペットを飼いたかったけど、諦めた。
ペットと言っても犬のことだけど。
経済的な理由もあるけど、もし飼いだしたら自分を見失う。
そんな気がしてきたから。

あれほど純粋に、献身的に尻尾がちぎれるぐらいの勢いで。
飼い主である私に全身で喜びを現し、ふるまわれたら。
多分私は、それが大きな重荷になってしまうと思う。
そんなに無垢な犬に、どうやって応えることができるだろうか。
一緒に生活して、食事を与えるだけで許されるとは思えない。
だから、犬は飼わないことに決めた。
犬の習性を知らずして飼うことは、虐待にも等しいのではないかとさえ思える時がある。