下り坂を楽しもう

人生を折り返して、下り坂も終わりに近い爺の戯れ言

年金老人の娯楽

やっぱりシリーズ物は順番があるので最初から読むべきでした。
新刊を見つけて読んでいたら、登場人物が多すぎて誰が誰やら。
でも、主人公や常連は決まっていたんですね。
それを知らずに読み出したので、最初は苦労しました。

主人公は老人なんですが、ピチピチの若い娘を娶ってやたら剣が強い。
次から次へと事件が発生するのを、バッタバッタとやっつけて一見落着。
若い嫁とイチャイチャしながら、日頃から稽古もしていないのに強すぎる。
小柄な老人なのに、強すぎるのは読者の憧れなんでしょう。

できるなら、こんな老人になりたいだろうし、若い嫁もほしい。
お金に困ることもないし、事件の解決を手伝ってくれる手下もかかえている。
周囲からは、それなりの名声も高い。
だから主人公は読者の羨望であり感情移入して楽しめるのか。

パターンは水戸黄門と似ていて、勧善懲悪だが、助さん角さんはいない。
助さん角さんの役を、この小柄な老人がつとめる。
文庫本だから、持ち運びできて、電波もギガも消費しない。
老眼鏡だけが必要な、年金老人にふさわしい娯楽でした。