下り坂を楽しもう

人生を折り返して、下り坂も終わりに近い爺の戯れ言

金正恩の戦略

北朝鮮が生き延びるためには、米国に勝たないとならない。 そう金正恩は考えている。 あの小さな北朝鮮が、大国である米国に勝てるわけがないと誰もが確信している。 全くそのとおりである。

しかし、これまでの歴史で、小さな国が大国に勝った例がある。 それがあのベトナム戦争だ。 ベトナムも、今の朝鮮半島のように北と南に分かれていた。 そして、南を応援していた米国は、莫大な武力で北を叩いた。

しかし、ベトコンなどの力でついに米国を追い出して、北が南を飲み込んだ。 そんなことが、実際に歴史として刻まれている。 そこで、同じようなことをと考えるのは当然のことだ。

その結果、北の生き残る戦術は、ベトナム戦争を想定しているに違いない。 今の戦争では、核兵器は使えない。 有効な戦術は、国民を犠牲にし、盾にできるゲリラ戦になる。 そのことを金正恩はわかっている。

このゲリラ戦が長引けば、大国の米国でさえ勝つことが難しくなる。 米国民の不戦と平和の声が大きくなると、ベトナム戦のように朝鮮半島から撤退せざるを得ない。

そんな状況の中で、日本はどうすればいいのだろうか。 米国の応援を日本がしているとわかると、北朝鮮の矛先が日本に向かうことは、容易に理解できる。 日本にある、米国に基地を叩こうとするのは当然のことだ。 日本人にも被害が及ぶのも、当たり前のことだ。

そうならないためには、人間だけが持つ言葉の力で話し合うしか無い。 しかし残念ながら、日本と米国は相手の攻撃を挑発するばかり。 何かのきっかけで、有事が勃発するのを待っているかのようだ。 最初は一気にダメージを与えられても、その後ゲリラ戦になれば簡単には終わらない。

ベトナムと、北朝鮮では対応が異なるかもしれない。 それにしても、武力に訴えることは厳に謹んで欲しい。