下り坂を楽しもう

人生を折り返して、下り坂も終わりに近い爺の戯れ言

川崎の殺傷事件に思うこと。

この容疑者の両親は、彼がまだ小さいうちに離婚されたとのことだったらしい。
もしも、ご両親の愛情をふんだんに受けて育っていたら、多分このような事件には至らなかったような気がする。

もし、仕方なく離婚されて、どっちかの親が引き取って育ておられた場合でも、同様だったかもしれない。

私も家内を亡くして、父子家庭で三人の子供を育ててきた。
だから余計に感じるのです。

この前の政権の交代が起きる前までは、ひとり親の父子家庭の子供には児童扶養手当は支給されなかった。
ついこの間まで、ひとり親である父子家庭の子育ても困難を極めていた。
今回の事件が、そんな事例に該当するかどうかはわからないが、一つの要因として可能性がないこともないと思う。

せめて実の親と一緒に生活できていたなら、容疑者もこの年になるまで、それほど苦しむことがなかったかもしれない。

社会の仕組みが、もっと早く子育てするのに恵まれている環境が整っているべきだった。
戦後ずっと、一つの政党が政権を担ってきたけど、彼らの目は母子家庭だけに注がれていた。
母子だから、父子だからで政策判断をセずに、困っているかいないかで政策を実施するべきだったのだ。

そんな政策を変えることができたのは、政権交代によって可能となった。
いまのように、強いものをより強くする政治ではなく、もっと弱者に優しい政治でなければならない。
そんな政治が、ときには今回のような殺傷事件を防ぐ力になりうるかもしれないと思う。