下り坂を楽しもう

人生を折り返して、下り坂も終わりに近い爺の戯れ言

無意識という意識

私たちは無意識のうちに判断している。
例えばシリア難民に対する、ヨーロッパの人達と、極東に住んでいる人ではその問題意識が違う。
そのわけは、地政学的理由からだ。
自分たちは知らないうちに、自分たちの置かれている、距離感で問題を見つめている。
対岸の火事という言葉があるように、自分の近くで起こった現象と、遠くで起こった現象とは、同じ現象でもその問題意識に差が生じてくる。
そして、その意識は無意識のうちに生じる意識である。
そして、その意識に気付くのは、いつでも問題から遠ざけられた存在の人たちである。
 
しかし、この地政学的理由で起こった較差は、誰も変えることはできない。
東京から見た沖縄で起こった事実と、東京都内で起こった事実がもし同じ事実だとしても、その事実を同等に扱えるものなど存在しない。
だから、いつもその問題が抱える距離感には、常に注意しなければ、問題の本質を見失うことにもなりうる。