下り坂を楽しもう

人生を折り返して、下り坂も終わりに近い爺の戯れ言

養生訓

歳をとると、養生するべきだとは思うのです。
養生とは

1.衛生をまもり健康の増進に心がけること。また、病気をなおすように努めること。
「医者の不―」
2.
建築工事などで、破損防止の手当。
「コンクリートの―」

2の、建築工事関係のかたがこの言葉を使っているのを知ったのは、だいぶ長く生きてきたあとでした。

貝原益軒 養生訓】
酒は天の美禄(びろく)なり。少のめば陽気を助け、
血気をやはらげ、食気をめぐらし、愁(うれい)を去り、
興(きょう)を発して、甚人に益あり。(巻第四の44)

「酒は天の美禄なり」とは、酒は天から与えられた手厚い俸禄(ほうろく=職務に対する報酬で、米または銭)だという意味です。

「客に美饌(びせん)を饗(きょう)しても、みだりに酒をしゐ(ひ)て苦ましむるは情なし。大に酔(よわ)しむべからず。客は、主人しゐ(ひ)ずとも、つねよりは少(すこし)多くのんで酔(よう)べし。主人は酒を妄(みだり)にしゐ(ひ)ず。客は、酒を辞せず。よき程にのみ酔(よい)て、よろこびを合せて楽しめるこそ、是(これ)宜しかるべけれ」(巻第四の49)

 客にご馳走するときに、むやみに酒を強いてはいけないと戒めたうえで、客は主人がすすめなくても、日頃よりも多く飲んで酔うべきだというのです。

家内を亡くしてからは、ずっとひとり酒ですがたしなんでいます。
毎日の楽しみはこれしかないような気がします。