そうだ、一泊だけの一人旅に出かけよう。
ノートパソコンを一台持って。
ビジネスホテルに泊まろう。
確かこの前に旅行をしたのは20数年前のことだったはず。
まだカミさんが生きていたころ。
長男がよちよち歩きの頃、京都に行った。
長男に小さな、かわいいリュックを背負わせて家族三人で行った。
修学旅行の女学生が長男を見て、カワイイと言ってくれた。
清水寺に続く御影石の階段のところだった。
僕の人生で一番幸せな頃だった。
この連休が過ぎて、あまり誰も出かけなくなった頃合いを探そう。
そして、どこかに行ってみよう。
静かなところ。
時間が止まったようなところ。
どこかで弁当を買って、ホテルの部屋で食べよう。
そのまえに、焼酎の小瓶を買って弁当のおかずをつまみにしよう。
ほろ酔い加減になったら、ベッドに入って横になろう。
いや、ちょっと待って。
せっかく知らない街に来たのだから。
地元の人が買い物するスーパーに行こう。
そして、その地元にしかない惣菜を買ってホテルに帰ろう。
それが今夜の晩酌と夕食だ。
そして、朝目を覚ます。
ホテルの朝食バイキングをゆっくり時間をかけて食べよう。
チェックアウトしたら、すでに帰りたい気持ちが大部分を占めている気がする。
でも、まだ決めかねているのが、バイクで行くか、電車で行くかだ。
雨の中をバイクで走るのは危険だし苦痛だから。
晴天が続く日を選べばいいかも。
でも迷っている。