下り坂を楽しもう

人生を折り返して、下り坂も終わりに近い爺の戯れ言

三代目に共通するもの

三代目といえば金正恩がいる。
三代目を引き継いだ時、叔父から話があったのだろう。
これからは、中国のように西側のいいところを取り入れて、発展してゆく国造りをしようと。
しかし、三代目はこれを拒止し、祖父の遺志を守ってチェチェ思想を貫いた。
そして、良かれと思って助言した叔父を国家反逆罪者として粛清した。
世襲というものは、大きな変化を好まない。
これまで敷かれたレールの上から、路線を変更することを嫌う。

日本にも三代目がいる。
安倍首相、いまの総理大臣だ。
かれは、祖父の念願であった憲法の改正を、己のなすべき第一の役目と信じて疑わない。
憲法学者がいくら違憲だと言っても、数の力でそれをくつがえす。
他の選択肢を探すこともせず、祖父以来続いてきた念願を叶えようと必死だ。
二人に共通するように、それほどまでに世襲というものは、頑固で意固地である。

時代は大きく変わってきたのに、過去の手段に固執する。
祖父の時代の高度成長に差し掛かる国から、いまは、これからもっと少子高齢化が進もうという時代。
それなのに、高度成長時代の経済対策から離れることができないでいる。
いずれの世襲三代目達は、時代に則した大きな変革を成し遂げることは出来ないでいる。
それが二人の共通点だ。