下り坂を楽しもう

人生を折り返して、下り坂も終わりに近い爺の戯れ言

ベーシックインカムに思う。

私達は、これまで生活するということは大変なことだ。
そう思って、生活してきた人もたくさんいる思う。
もし仕事を失くしたらどうしよう。
毎日の食事が食べられなくなったらどうしよう。

子供の養育費や教育費が払えなくなったらどうしよう。
子どもたちを育てることができなくなったらどうしよう。
病気で、働けなくなったらどうしよう。
パートナーを失ったらどうしよう。

様々な不安を抱きながら、生きることに耐えてきた。
そんな人も、いまの社会の中には、ある程度いるはず。
そんな社会に、ベーシックインカムが導入されたら。

これまで、いろんな不安に耐えてきた人たちにとって、その制度はなにをもたらすのか。

もうこれからは、不安に悩み、耐える必要はない。
誰もが、人として生活するための最低限度の収入が与えられるから。
誰もが、憂鬱な表情から開放され、沈痛な面持ちから解かれる。

そうすると、なにが起こるか。
誰に対しても、優しく振る舞えるのではないだろうか。
急いで横断歩道を渡らなくてもいい。
コンビニのレジで舌打ちしたり、いらいらする必要もない。
老人や、障害者に対しても優しくなれる。

他人と競う必要もなくなる。
社会が団体主義から、個人主義に傾く。
自分の好きなことをしながら、生きることができる。

他人を落とし込めよう。
老人を騙して、金を得よう。
それまでして、罪を犯す必要が薄れてくる。
と言ったような、この制度がもたらすと思うメリットが考えられる。

しかし、反対にデメリットも考えられる。
多くの人が、勤労意欲を失くす。
それによって、企業や、社会の活力が失われる。
様々なサービスも低下するかもしれない。

でも、今の社会を見てみると、みんながみんな、金だけのために活動しているわけじゃない。
いまやっていることは、好きなことだからやっている。
そんな人も多いのではないだろうか。
特に日本人の中には、人の役に立つから頑張っている。
そういった考えの人が多いような気がする。

人間がこれまで、いくらかは進化してきた。
病気や戦争や飢えから距離を置けるようになった国も存在する。
それでも、一部には自殺に追い込まれる人がいる。

人間の進化の形として、この仕組みが抱えている成果は大きいかもしれない。
日本人としての特徴がもたらす、ベーシックインカム
できることなら、いまあるビッグデータを集計して、スーパーコンピュータによるシュミレーションとかできないものかな。