下り坂を楽しもう

人生を折り返して、下り坂も終わりに近い爺の戯れ言

困難

長女が小学校に上がって慣れてきて楽しい学校生活を送っていました。
しばらくすると、全校生徒の持久走大会が催されるとのこと。
そして、その練習のために、長女も同級生徒と校庭を走っていました。
その様子を保健の先生が見ておられた。
そして長女の走り方に疑問を持たれました。

お父さん、○○ちゃんの走り方が少し変だからレントゲンを撮ってもらってください。
そう僕に連絡がありました。
心配して、近くの病院に連れて行ってみてレントゲン写真を撮ってもらいました。
すると、右の股関節が脱臼しているということがわかりました。
病院の先生も驚いて、すぐに大学病院につれてゆくように紹介状を書いていただきました。
車で1時間半かけて大学病院に連れてゆきました。
そして長女はそのまま入院することになりました。

それから毎週のように、1時間半かけて家族での病院通いが始まりました。
病院の話では、乳幼児健診の時に先天性の股関節脱臼が見つからなかったのだろう。
今時こんなこともあるんですね、と言われました。
もし検診で見つかっていたら、リーメンビューゲルという装具をつければよかったのだろうけど。
今になっては成長したので意味がありませんとのこと。

しかし、整形外科の処方としては、大腿骨の骨頭を切って向きを変えて骨盤にはめる確立された方法がある。
そのための検査入院をしばらく続けてください。
それに輸血や全身麻酔の必要もあるので、お父さんが承諾書を提出してください。

そんなばかな。

どうして、こんな幼い子供に、そんなむごいことを。

その時、僕は世の中を呪いました。
絶対に神とか仏とかこの世に存在するはずがない。
どこまで僕の家族を苦しめたら気が済むのだ。
その時、僕はそう思いました。